本記事では「生産技術の仕事内容・役割」についてまとめています。
どうも、某メーカーに入社以来、生産技術として5年働いているかつを(@katsuwoyade)です。
生産技術の仕事内容・役割ってどういうものなの?
という疑問にお答えします。
生産技術で5年働く僕の経験談を交えながら、分かりやすく解説しますので、生産技術の仕事に興味がある方は、参考にしてみて下さい。
という訳で、本記事は「生産技術の仕事内容・役割|入社5年目の僕が裏事情を包み隠さず話します」についてまとめています。
それでは、ご覧下さい。
生産技術の仕事内容・役割
「生産技術」と一言で言っても、様々な種類の仕事内容・役割があります。ここでは、主な生産技術の仕事内容・役割を1つずつ解説していきます。
多くの場合、メーカーでは部署ごとに役割が分かれています。設備を開発する部署があれば、加工法を確立する部署があり、生産ラインの効率化を考える部署もある、というイメージです。
生産設備の設計・開発・導入
生産技術の代表的な仕事の1つが、「自社の生産設備の設計・開発・導入」です。
メーカーでは様々な生産設備を取り扱っています。
外部の会社から購入した生産設備もありますし、自社で開発した生産設備もあります。
メーカー独自の加工法や、そのメーカー特有のノウハウが詰まった設備等は、外部メーカーから購入するのではなく、自社で保有する技術の1つとして、生産設備を内作することが多いです。
自社の生産設備の開発をする場合、顧客は自社の製造部隊である事が殆どです。
製造部隊からの要求仕様を汲み取り、すり合わせ、それを設備設計に落とし込んでいきます。
そして設計した設備を、組立、調整、工場への設備導入まで一貫して行います。
これが生産技術の1つの大きな仕事・役割になります。
[say name=”かつを” img=”https://katsuwopapa.com/wp-content/uploads/2019/05/icon-katsuwopapa1b.jpeg”]生産技術では、世の中に無くてはならない大量生産を支える生産設備を自分の手で造り上げて行くことが出来ます![/say]
新たな加工方法の確立
また、新たな加工方法の確立も、生産技術には欠かせない仕事です。
例えば、カメラの製造を例に考えてみましょう。
カメラには、光学部品のレンズという部品が欠かせません。
レンズの性能が悪いと、写真がボケたり、高画質な写真が撮れなかったりしてしまいます。
そのため、カメラに使われるレンズは、とても高精度、高品質に加工されています。
高品質なレンズを加工するために、多くのメーカーでは自社で加工する技術(ノウハウ)を持っています。
しかし、さらなるカメラの高機能化のために、今までの加工法では品質が達成出来ないという場合には、生産技術の出番です。
さらなる高品質でレンズを加工するための、新たな加工法を確立するという仕事です。
今回はカメラのレンズを例に出しましたが、メーカーでは様々な加工に関する技術(ノウハウ)を保有しています。
自社製品の高機能化のために、加工に関する技術(ノウハウ)も日々進歩していく必要があります。
その技術の進歩の一躍を担っているのが、生産技術という仕事です。
[say name=”かつを” img=”https://katsuwopapa.com/wp-content/uploads/2019/05/icon-katsuwopapa1b.jpeg”]生産技術では、世の中にはまだ無い、新しい方法を考えて、造り出すことが出来ます![/say]
生産ラインの効率化
生産ラインの効率化を突き詰めることも、生産技術の重要な役割の1つです。
工場には様々な生産設備と、たくさんの人手で日々の生産を支えていますが、生産設備は新たに導入されたり、人手も増減したりとその状況は日々変わっていきます。
その中で、生産ラインのレイアウトや、人の動線を最適化し、より効率の良い生産ラインの構築を考えるのも、生産技術の仕事の1つ。
生産ラインの構築化は、人の動きという不確定な要素もあるため、複雑で難しい内容ですが、上手くいけば会社の利益に直結する重要な仕事です。
[say name=”かつを” img=”https://katsuwopapa.com/wp-content/uploads/2019/05/icon-katsuwopapa1b.jpeg”]生産技術は、無駄が少ない効率的な生産ラインを構築するという、とても重要なミッションも与えられます![/say]
生産技術で働く私の1日のスケジュール例
ここでは、生産技術の設備開発部隊として5年働いている僕の1日のスケジュール例を大公開します。
生産技術って具体的にどんなことをするの?という疑問を持っている方は、参考にしてみて下さい。
なお、設備開発の仕事は、大まかに「生産設備の設計」と「生産設備の立上げ」で業務内容が異なってきます。
今回は、それぞれの業務内容での1日の大まかなスケジュール例をご紹介します。
設計編
設備設計がメインの場合の、大まかな1日のスケジュール例は以下の通りです。
[box class=”box28″ title=”1日のスケジュール例~設計編~”]
8:45 出社、メールチェック
9:00 CADPC席へ移動し、3DCADを用いて設計業務
10:30 設計ブレスト(案出し)
12:00 昼休憩
13:00 3DCADを用いて設計業務
15:00 設計レビュー(打合せ)
16:00 3DCADを用いて設計業務
17:30 退社
※設計が立て込んでいる場合は、残業の場合も有ります[/box]
ブレストやレビューは毎日ではなく、必要な時に適宜開催するイメージです。
設計時は、1日の殆どをCADPCの前で過ごし、3DCADを用いて生産設備の設計をしています。
設計自体は自分のペースで進められるので、小まめに休憩しながら仕事していますよ◎
立上げ編
設備設計が一通り終わり、生産設備の立上げとなると業務内容は一変します。
立上げ期間中は、基本的に工場への出張となります。
[box class=”box28″ title=”1日のスケジュール例~立上げ編〜”]
8:15 出社、メールチェック
8:30 立上げ業務
組立、調整、デバッグ、加工検証等
12:00 昼休憩
13:00 立上げ業務
組立、調整、デバッグ、加工検証等
17:00 退社[/box]
立ち上げている生産設備の側に付きっ切りで、立上げ業務を進めていきます。
上手く行けば上記のようなスケジュールで淡々と進めて行くのですが、生産設備の立上げにはトラブルが付き物です。
トラブルが発生すると、随時トラブル対応に追われることになります。
[say name=”かつを” img=”https://katsuwopapa.com/wp-content/uploads/2019/05/icon-katsuwopapa1b.jpeg”]トラブルが多発すると、本当に気が滅入るんですよね…[/say]
組立は基本的に楽しいです。その後の調整やデバッグが大変です。
無事に生産設備が向上に導入出来た時は達成感があります。
[say name=”かつを” img=”https://katsuwopapa.com/wp-content/uploads/2019/05/icon-katsuwopapa1b.jpeg”]生産技術で数少ないやりがいを感じる瞬間ですね…![/say]
生産技術の大変さについては、生産技術の仕事がきつい6つの理由という記事で紹介しています。
[kanren id=”2139″]
生産技術の仕事内容・役割まとめ
生産技術の面白い所は、職人要素がある事。例えば段差が0.1mm刻みで言い当てられたり、一瞬見ただけで不具合箇所を特定できたり、機械を前にして身体の動かし方が様になってきたり等。現場のベテランと同じレベルで物が見えて、尚且つ豊富な知識と強固な理論武装を持ち合わせるのが生産技術者である。
— 玉ねぎ (@mijingiri251) May 15, 2019
本記事は「生産技術の仕事内容・役割|入社5年目の僕が裏事情を包み隠さず話します」についてまとめました。
生産技術は、「製造」という工程で、会社の利益創出に貢献することが出来る、とてもやりがいのある仕事です。
仕事環境は大変な面もあり、仕事内容自体も向き不向きがありますが、モノ作りに興味がある方なら、面白さを感じながら働く事が出来ます。
本記事を読んで、生産技術という仕事に興味を持って頂ければ、幸いです。
どうも、かつを(@katsuwoyade)でした。
コメント
コメント一覧 (2件)
初めまして、いっちーと申します。
現在大学3年生(機械科)で生産技術科に興味を持って調べていたところ、かつをさんのブログにたどり着き、拝見させていただきました。
わかりやすく、詳しく書かれているこのブログを読み、生産技術科に行きたいと強く思いました。
これから就職活動が本格化し、大変になると思いますが、生産技術科に入れるよう頑張ります。
かつをさんもお仕事頑張ってください。
ありがとうございました。
いっちーさま
かつをです。
コメントありがとうございます!
生産技術は大変な面もありますけど、ものづくりに関われる貴重な仕事なので、ぜひ頑張ってください。
応援しています!