【野球指標】FIPとは?投手個人の能力を把握するための指標

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今回の記事では野球指標の1つである、FIP(Fielding Independent Pitching)の計算方法と、FIPという指標が持つ意味をご紹介します。

FIPは、投手個人本来の能力を表す、「真の防御率」とも呼ばれています。

FIPという指標を見れば何が分かるのか?

2018年のデータを基に、分かりやすく説明します。

本記事を読めば、FIPの持つ意味を正しく理解出来るようになりますので、ぜひ参考にして見て下さい。

【野球指標】FIPの計算方法

FIPの計算方法の説明画像

FIPの計算式は以下の通りです。

FIP={13×被本塁打+3×(与四球+与死球-敬遠)-2×奪三振}÷投球回数+リーグ補正値

リーグ補正値の計算式は、以下の式で計算する事ができます。

リーグ補正値の計算式:リーグ全体の防御率-{13×被本塁打+3×(与四球+与死球-敬遠)-2×奪三振}÷投球回

計算式は結構複雑ですが、大切なのは、計算式に3つの投手の成績が含まれている点です。

  • 被本塁打
  • 与四死球
  • 奪三振

この3つの成績を基に計算されるのが、FIPの最大の特徴です。

かつを
「被本塁打」と「与四死球」と「奪三振」が計算式に入ってることが特徴やね!

【野球指標】FIPは投手の能力を判断する指標

FIPの計算式の特徴は、以下の3つの数値を基に投手の能力を判断しようという点です。

FIPの計算に使う数値
  • 被本塁打
  • 与四死球
  • 奪三振

なぜ、この3つの指標で投手の能力を判断するのでしょうか。

FIPという指標のコンセプトとなった、DIPSという評価手法の考え方が参考になります。

DIPS(ディーアイピーエス)はDefense Independent Pitching Statisticsの略で、アメリカ合衆国ボロス・マクラッケン英語版が提唱した、守備の影響とは独立に投手の成績を評価するという概念及びその評価手法である。

マクラッケンが考案したDIPSのコンセプトは、投手の成績を「投手自身でコントロールできる部門」と「投手自身ではコントロールできない部門」に分けて、「投手自身でコントロールできる部門」だけで投手を評価することである[1]。「投手のインプレイ打率(BABIP)はシーズンごとの一貫性がない」という事実の発見から、失点の増減には野手の守備と運の要素が大きくかかわると考えた。そこでインプレイの要素を最初から無視し、投手のみに責任がある要素である奪三振与四球被本塁打から投手を評価しようとする考え方がDIPSである。

引用元:Wikipedia DIPS(野球)

考え方のミソは、投手の成績を、「投手でコントロール出来る部門」と「投手自身ではコントロール出来ない部門」に分けたことです。

この「投手でコントロール出来る部門」というのが、先ほど紹介した

  • 被本塁打
  • 与四死球
  • 奪三振

という3つの指標になります。

上記3つを除いた安打や凡打というのは、「投手自身にはコントロール出来ない部門」として考え、FIPの計算では取り扱いません。

その理由は、野手の守備の要素や、運の要素が絡むためです。

一見、かなりめちゃくちゃなことを言っているように感じますが、考え方としては非常に面白い指標ですよ。

かつを
FIPは、投手でコントロール出来る部門の成績だけに注目することで、投手個人の能力を判断しようという指標なんやね!

【野球指標】FIPと防御率の比較

実はこのFIPという指標は、長い目で見ると、防御率と近い値になると言われています。

通算のFIPと防御率は近い値になる傾向があり、BABIPの影響を受けないFIPは防御率より安定度が高い。そのため、FIPは翌年の防御率を予測する際に参考となる[2]

引用元:Wikipedia DIPS(野球)

そのため、防御率とFIPの値を比較することで、その投手の実力に見合った防御率になっているのか?を確認する事が出来ます。

2018年の規定投球回到達者の中では、以下の3名が防御率よりもFIPの値が低かった投手です。(※2018年10月7日現在の数値)

  FIP 防御率 FIPと防御率の差
メッセンジャー 3.43 3.52 -0.09
則本 昂大 3.22 3.76 -0.54
西 勇輝 3.59 3.60 -0.01

防御率よりもFIPの値が低い投手には、このような事が言えます。

被本塁打、奪三振数、与四死球の数値から投手の能力を判断すると、もっと防御率は良くなってもいいのではないか?

このような考え方が出来るのが、FIPという指標の特徴です。

ただ指標の特性上、奪三振数の影響を大きく受けるため、打たせてとるタイプの投手はどうしてもFIPの数値が高く出てしまいがちです。

FIPの値が高いから、この投手は能力が高くない、と結論付けるのは少々乱暴かと考えています。

FIPという指標は単独で用いるよりも、他の様々な指標と見比べながら、選手の実力を把握するために使いたいですね。

かつを
防御率と比較することで、その投手本来の実力を把握することが出来るんやね。

【野球指標】2018年のFIPランキング

2018年の各リーグのFIPランキングは以下の通りです。

セ・リーグ

  FIP 防御率 FIPと防御率の差
菅野 智之 2.62 2.15 0.47
東 克樹 3.02 2.45 0.57
ジョンソン 3.38 3.11 0.27
メッセンジャー 3.43 3.52 -0.09
大瀬良 大地 3.65 2.62 1.03
ガルシア 3.96 2.99 0.97
山口 俊 4.15 3.73 0.42
ブキャナン 4.31 4.03 0.28

パ・リーグ

  FIP 防御率 FIPと防御率の差
則本 昂大 3.22 3.76 -0.54
上沢 直之 3.23 3.16 0.07
菊池 雄星 3.40 3.08 0.32
岸 孝之 3.48 2.72 0.76
西 勇輝 3.59 3.60 -0.01
多和田 真三郎 3.85 3.81 0.04
涌井 秀章 4.00 3.70 0.30
マルティネス 4.05 3.51 0.54
山岡 泰輔 4.44 3.95 0.49

全体的な傾向としては、FIPの方が防御率よりも高く出る投手が多いです。

ここで注目したいのは、FIPと防御率の差が大きい投手です。

大瀬良投手、ガルシア投手は、防御率より1点近くFIPの値が高くなっています。

FIPの値から考えると、現在の防御率は運が良いだけで、来年以降も2018年と同じような防御率にはならないのではないか?

というように考えることが出来ます。

これらの投手の2019年以降のFIPと防御率に、特に注目していきたいですね。

かつを
2018年に大躍進した大瀬良投手が2019年も同じように活躍出来るのか?注目したいですね。

「【野球指標】FIP」まとめ

今回の記事では、FIPの計算方法と、FIPという指標の持つ意味をご紹介しました。

FIPは「投手自身でコントロール出来る部門」と「投手自身でコントロール出来ない部門」に成績を切り分け、評価するとても面白い指標です。

その他の指標と合わせて見る事で、防御率だけでは見えてこない、その投手本来の実力が見えてくるようになるのが面白いですね。

かつを
FIPは、投手自身でコントロール出来る成績に注目し、投手本来の実力を把握するための指標です!

セイバーメトリクスや、他の野球指標について詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。

→セイバーメトリクスとは?知れば野球がもっと楽しくなる指標7選!

セイバーメトリクスとは?知れば野球がもっと楽しくなる指標7選!

2018.10.23

それでは、今回は以上になります。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!




 

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