クオリティスタート(QS)とは?各指標との相関関係を紹介




 

今回の記事では、野球の指標の1つであるクオリティスタート(QS)についてご紹介します。

ここ数年、テレビなどでよく聞くようになったクオリティスタート(QS)という単語。

正しいクオリティスタート(QS)の意味を理解していない方も、多いのではないでしょうか。

今回の記事を読めば、クオリティスタートの正しい意味が理解できますよ。

さらに、クオリティスタートがどれだけ有用な指標なのか、他の指標との関連性を分析しながらご紹介します。

QSの有用性を理解すると、もっと野球を楽しめるようになりますよ。

クオリティスタート(QS)とは?

クオリティスタート(QS)とは、先発投手が6回以上を3失点以内に抑えることを言います。

1つだけ注意点があり、仮に6回を3失点で抑えていた投手が、7回も登板し1失点し、7回4失点となった場合には、クオリティスタート(QS)は記録されません。

あくまでも、6回以上を3失点以内に抑えた場合にのみ、クオリティスタートは記録されます。

クオリティスタートの持つ意味としては、「先発投手として十分な責任を果たし、試合を作った」と言えます。

仮に全ての登板で6回3失点(3自責点)の場合、防御率は4.50となるので、防御率だけを見ると優秀なピッチャーとは言いにくいかもしれません。

しかし、先発投手として一度も試合を壊さなかったという点では、自チームの立場から見ると中継ぎ投手の管理もしやすく、優秀なピッチャーであると言えます。

これが、クオリティスタートの基本的な考え方になります。

かつを
6回以上を3失点以内、先発投手としての役割を果たしたって意味合いやね!

クオリティスタート率(QS率)とは?

クオリティスタート率(QS率)とは、先発登板の機会のうち、どのくらいの割合でクオリティスタート(QS)したか、を表す指標です。

例えば、10試合先発登板した投手がいて、そのうち6回の登板でクオリティスタート(QS)を達成したとしましょう。

その場合のクオリティスタート率(QS率)は、

6(QS数)÷ 10(先発登板数)=0.6=60%

となります。

クオリティスタート率(QS率)は、高ければ高いほど、先発投手として安定感があることを表しています。

ちなみに、クオリティスタート率はどれくらいあれば優秀なのか、各球団のQS率を見るとある程度分かります。

2018年の各球団のQS率は以下の通りです。(2018年10月5日現在の数値)

  QS率
広島 45.07
ヤクルト 40.71
巨人 50.70
DeNA 32.14
中日 48.59
阪神 47.10
   
西武 51.05
ソフトバンク 46.10
日本ハム 48.94
オリックス 52.45
ロッテ 47.10
楽天 49.30

DeNAが唯一の30%台と低い数値となっていますが、概ね40%〜50%が各球団の平均値。

そのため、QS率が60%以上あれば、確実に平均値よりも上だと言えるので優秀な部類に入ります。

かつを
QS率を見れば、先発投手の安定感を知ることが出来ます!

2018年各リーグクオリティスタート(QS)率ランキング

2018年の各リーグのQS率ランキングは以下の通りです。(2018年10月5日時点での数値)

セリーグ QS率 パリーグ QS率
大瀬良 76.92 69.57
メッセンジャー 70.37 菊池 69.57
菅野 70.37 涌井 68.18
ガルシア 65.38 上沢 68.00
62.50 マルティネス 68.00
山口 61.90 西 60.00
ブキャナン 59.26 則本 57.69
ジョンソン 58.33 山岡 56.52
    多和田 53.85

大瀬良投手の76%というQS率は見事ですね。

2018年シーズンは、4回登板すれば3回はクオリティスタートしてくれるという抜群の安定感でした。

かつを
さすがに規定投球回に到達する投手は、QS率が平均以上の投手ばかりやね!

各球団の勝利数とクオリティスタート(QS)率の相関関係

ここからは、クオリティスタート率(QS率)が、各指標とどのような相関関係を持つのか、分析していきます。

まずは、各球団の勝利数とQS率に相関関係はあるのか?見ていきましょう。

各球団のQS率と勝利数の関係を表したグラフ

各球団のQS率と勝利数の関係

各球団のQS率と勝利数から相関係数を計算したところ、0.02と極めて低い相関性である事が分かりました。

というのも、同じようなQS率(主に50%前後)であっても、球団の勝利数に明らかな差(上は80勝、下は60勝)があるためです。

そのため、各球団のQS率自体は、勝敗数に大きく影響しない事が分かります。

かつを
QS率はある程度収束するから、そのままチームの勝利に直結するかどうかとは別問題みたいやね。

先発投手の勝利数・敗戦数とクオリティスタート(QS)率の相関関係

次は、規定投球回に到達した先発投手の勝利数及び敗戦数と、QS率の相関関係を確認してみましょう。

先発投手の勝利数とQS率の関係のグラフ

先発投手の勝利数とQS率の関係

先発投手の敗戦数とQS率の関係を表したグラフ

先発投手の敗戦数とQS率の関係

グラフを見たら明らかなように、相関性は高くありません。

相関係数は、勝利数とQS率で0.31、敗戦数とQS率で-0.30(グラフが右肩下がりの傾向のためマイナスの数値)でした。

QS率の数値自体は、あまり投手自身の勝敗数にも影響しにくいようです。

かつを
QS率が低くても勝てる投手もいるし、逆に高くても勝てない投手もいるもんね。

先発投手の防御率とクオリティスタート(QS)率の相関関係

次に、先発投手の防御率とQSの相関関係を確認してみましょう。

先発投手の防御率とQS率の関係を表したグラフ

先発投手の防御率とQS率の関係

先発投手の防御率とQS率の相関係数は、-0.61です。

QS率が高いほど、防御率の数値は低い傾向にあるので、相関係数の数値はマイナスになっています。

先発投手の防御率とQS率には、一定の相関性があることが分かります。

QS率が高い投手は、それだけ6回以上を3失点以内に抑える回数が多いため、自ずと防御率も良化する傾向があるようです。

QS率の高い投手は防御率も良い数値の傾向にあるため、それだけ先発投手として安定感があると言えます。

こういった相関性がある指標同士を関連づけるのが、データ分析の面白い所ですね。

かつを
QS率が高い投手はそれだけ防御率の数値も良い傾向にあるんやね!

「クオリティスタート(QS)」まとめ

今回の記事では、クオリティスタート(QS)についてご紹介しました。

先発投手の安定感を把握するには、とても役立つ指標の1つです。

ただ、QS率だけで投手の優劣を決めるものではありません。

あくまでも先発投手の安定感を把握するための指標の1つとして、扱うのがベターです。

これからは、防御率だけでなく、クオリティスタート率(QS率)にも注目して見て下さいね。

そして、ぜひあなたの好きな選手のクオリティスタート率(QS率)を調べてみて下さい。

あなたの好きな選手の、今まで知らなかった新たな一面が見れるかもしれませんよ。

かつを
QS率を知れば、先発投手の安定感が数値で分かるようになりますよ!

セイバーメトリクスや、他の野球指標について詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。

→セイバーメトリクスとは?知れば野球がもっと楽しくなる指標7選!

セイバーメトリクスとは?知れば野球がもっと楽しくなる指標7選!

2018.10.23

それでは、今回の記事は以上になります。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!




 

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